一つずつ
一つずつ、一つずつ
一日一日が早足で過ぎて行く。
それでも
一つ一つが少しずつ片付いていく。
主人は車を廃車し、免許証を返納した。
門前の坪庭、紅葉が見頃である。
が、この坪庭を眺めるのも多分昨日が最後。
間もなくこの庭も車庫に変わるのだろう。
車の街、トヨタ周辺の地域では庭より、
まず車3台分の駐車場が必要なのだ。
家の中で一番のお気に入りだったのは二階の広々した
寝室と大きなゆったりしたクローゼット。
記念にここに記録しておこう。
でも、もう過去は振り返らない事にしよう。
退職金と積み立てた貯金をほぼ全て注ぎ込んで
終の住処と思って建てた家を、いとも簡単に
手放してしまう潔さに友人達は呆れている。
そこも、終の住処にはなり得なかったという事である。
さて、今の新天地でこの先どの様な人生が
繰り広げられて行くのかまだまだ分からないが・・・。