nenaの気まま日記

日常でふと思った事感じた事などを気ままに書いて見る事にしました。

眠れない夜は・・・

眠れない夜は・・・


こちらに移ってから生活のパターンが180度変わった。
朝日と共に起き、9時半頃にはもう眠てしまう。


昨夜は久々になかなか寝つけず、夜中に起きだして暫く読書。
藤沢周平さんのエッセイ集を読み始めた。
寝る前や、何処かへ出掛ける時は長編ものはあまり読まない。
エッセイや短編集は気が楽なので、ちょっと読んだり
持ち歩くには丁度良い。



ところで・・・私はネットで本を注文するよりは、やはり
書店の本棚を眺めながら、読みたい本に出会うのが楽しみ
である。本のタイトル、装丁、表紙、そして帯に書いてある
キャッチコピーなどにまず目を通す。


それから、おもむろに冒頭の部分を数行読み始める。
書き出しの文章に惹かれると、つい買ってしまう。


藤沢周平さんは表現力が素晴らしいと思う。
時代小説は今までに何冊も読んでいるが、大抵は江戸時代を
舞台にした下級武士の哀感を描いたものが多く、
「海鳴り」「蝉しぐれ」「密謀」「たそがれ清兵衛」など
あげたらきりがないが、どの作品も私は好きだ。


冒頭の部分で言えば、高校生の頃に古文に夢中になったのも
やはり、冒頭部分の数行にぐいぐい惹かれたからだと思う。


枕草子の・・・春はあけぼのやうやう白くなりゆく山際・・
徒然草の・・・つれづれなるままに日ぐらし硯に向いて・・・
方丈記の・・・ゆく川の流れは絶えずして、もとの水にあらず・・・
源氏物語の・・いずれの御時にか、女御更衣あまたさぶらい
       たまいける中に・・・
竹取物語・・・今は昔、竹取の翁といふものありけり・・・
 などなど、口調が良くて覚えたくなる書き出しが多い。


現代もので言えば、「太宰治」の作品でも、嫌う人も多いが
かつて入院中に、太宰ばかり集めて読みあさった事がある。
冒頭部分の文章が面白いからだ。


人間失格・・・恥の多い生涯を送ってきました。自分には
       人間の生活というものが見当つかないのです。・・
斜陽・・・・・朝、食堂でスウプを一さじすっと吸ってお母さまが、
       「あ」と幽かな叫びをおあげになった。・・・
走れメロス・・メロスは激怒した。・・・


藤沢周平の「ふるさとへ廻る六部は」でも、冒頭の部分に
こう書いている。
  忘れもの
    置き忘れたものがある。さて、それをおいたのは
    オオバコの葉の陰だったのか・・・などと書いている。


何だか余分な事をいっぱい書きました。続きは後日・・・