nenaの気まま日記

日常でふと思った事感じた事などを気ままに書いて見る事にしました。

BS洋画劇場

1週間経つのが早い。

一日中何をするわけでもなく、寝たり起きたりだけの主人でも

口癖のように「1週間がはやいな~。」と言う。

 

昨日は午後からNHKBSで「戦場のピアニスト」の映画を観た。

もう4回目だし、あの悲惨な戦時下での映像は見るに堪えられないと

思いながら、ラストの方でドイツの陸軍将校「ホゼンフェルト」が

廃墟に身を隠していたユダヤ人のピアニスト「シュピルマン」に

出くわすあたりからが見たくて・・・また。

 

第二次世界大戦におけるポルトガルワルシャワを舞台にしたもので、

フランス・ドイツ・ポーランド・イギリスの合作映画との事。

実話にもとづいた映画との事で、ユダヤ人に対する迫害の酷さ、

居住地域や食料、現金まで制限され、人が殺されるのが日常的。

 

6人家族のシュピルツマンも彼を除いてみな強制労働収容所行の

列車に乗せられて別れ離れになる。

生き残ったシュピルツマンは、かつての知り合い達の助けをかりて

何度も死にそうになるが生き延びていく。

 

最初に流れてくるショパンの「ノクターン20番嬰ハ短調(遺作)」

静かで美しいメロディーだ。

ラジオ局のスタジオで録音をしている場面から物語は始まる。

 

劇中では、他にバラードやワルツなど何曲か聞こえてくるが、やはり

廃墟で将校に発見され、素性を聞かれ、ピアニストだったと答える彼に、

何か弾いてくれと促されて演奏したショパンの「バラード第1番」が

私は以前からとても好きだ。

極限状態の中で演奏する彼の心中に最も相応しい曲のような気がする。

 

それを、何か思いに耽るように静かに聴いている将校の顔姿、この映画の

クライマックスではないのだろうか。

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黙って立ち去った将校は、後からライ麦パンと缶切りを差し入れにくる。

ソレン軍の侵攻により、ドイツの敗退を覚悟した将校は、もう一度

彼の所に食料の差し入れを届け、あと数週間我慢だと言って

静かに立ち去っていった。

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「神様に感謝して下さい!」と将校は言った。

 

ホゼンフェルトは実話では他にも多くのユダヤ人を助けたと記録されている。

残酷な戦争に対する葛藤が、人間としての良心の呵責が彼の心には

絶えずあったのだろう。

 

エンディングはコンサート劇場でオーケストラと共演するシュピルマン

エンドロールと共に「華麗なる大円舞曲」のメロディーが流れる。

一度は見る価値のある映画だと思うし、戦争の恐ろしさをもう一度

考えてほしいと思う。

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